あの、重々しくも清々しい暖簾をくぐり、ガラスの扉をゆっくりズラせば僕の足は思いのほかちゃんと一歩踏み出すと思う
多分、ちりんちりんなんて音と共に歓迎ムードを浴びることができる
と思う。
入ってしまえば、それなりの佇まいと瞬きの数でどっしりを演出できる自信はある
はず。
しかしその自信を前借りすることは出来ないということで
今日も通り過ぎることしかできなかった
老舗和菓子屋。
しにせ…