横断歩道で後ろから名前を呼ばれた
振り返ると知らない女性が手を振っていた
誰だろうこの人。
小中高の記憶をザッピングしてみたがまったく検討がつかない
振り返ったまま固まる僕の後ろから、彼女の事を知る僕が小走りで視界に入ってきては遠ざかる
僕より体が大きく髪の毛は短かった
それは僕の影がひとりでに動き出したのではないということを証明した
どの角度からみても介入できない物語の通行人Cあたりを演じ続けていたみたいだ
彼らと進行方向が逆だったことがせめてもの救いだった。
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