元旦はいつも通り、雀がさえずる朝でした。
チュンチュンちゅん
もちくれ
もちくれー
もちくれーーー
ちゅんちゅんちゅん
「ここにもちはねぇよ。よそへいってくれ」
「それに、もし喉に詰まらせでもしたら、
誰が掃除機で吸うてくれるんだ？」
山のおばばにでも頼むよ
「じゃあ、
そのやまのおばばにお餅貰ってくれよ」
「俺は三度寝の世界を堪能しにいってくるから。」
山のおばばは今忙しいんだ
川に洗濯に行ったり
川に桃を探しに行ったり
川に水切りをしに行ったり
「それはもう川のおばばや」
はっ、偉大な山を守るおばばは凄いんだ
そんな無礼な事言ってると、今にもアイツがくるぞ
「アイツでもソイツでも勝手に呼んでくれ」
「オレは、一富士二鷹三茄子みーよぉっと！」
あーあ
こいつはやべぇよ
身の程知らずの大馬鹿野郎だ
……………
ピンポーン
ピンポーン
ピピピピピピンポーン
ピンポーン
ピピピピピピピピピピピンポーン
「うるせぇ、」
「元旦から、礼儀知らずでエレクトリカルなチャイムの押し方。」
「どなたでしょうか？」
ぼたんです。
「ん？」
ぼたんです。
あなた方はそう名付けました。
私を呼ぶ声がしたので、今年を連れてきましたよ。
「ぎゃあぁ、ごめんなさいぃぃい、」
「今年一年どうぞよろしくお願いしますすすすす」
はい。おめでとさん。
んじゃ、往復の交通費くれるかな？
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