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きんぎょ

絵本の情報

タイトル
きんぎょ
作者
作 ユ・テウン 訳 木坂涼
出版社
セーラー出版
出版年月日
2009年5月
きんぎょ

あらすじ

ジェジェは仲良しの金魚を連れて、おじいさんが働く古い図書館に。
時間がたち夜になると、
ジェジェは仲良しの金魚に導かれるように不思議な世界へと…。

感想

※ネタバレが嫌な方は先に作品を読むことをオススメします。
 
 
 

きんぎょ

 
兎にも角にも この装丁! 質感!
 
背表紙だけで惹かれた僕は、あっという間に手中に。(決して盗んだわけではありません。)
このかんじ、めちゃめちゃ好みだ。
 
 
さらに表紙を見た瞬間、あぜん。
不思議なオーラを放つ金魚は一度見るとなかなか頭から離れない。
その金魚は良い意味でかわいすぎないのです。
やはり手に取ったこと、間違いじゃなかった!
 
 
 
ところで、みなさんは”金魚”といえば何を思い浮かべますか?
僕の頭には、「金魚=夏のお祭り(夜の)」というイメージが勝手にしみついていて、
キラキラ輝くライトなんかがあたっている金魚が浮かんでくるのです。
 
 
だけど、
この物語に出てくる金魚は、自身が光り輝く照明になりジェジェと読者を導いてくれるのです。
「この世界には君が知らない面白い事がたくさんあるんだよ」って力強くささやくように。
金魚についていったジェジェのあとをついていく僕。(笑)
その先には無限の可能性がひろがっていて、本から無数の金魚が飛び出すシーンは本当に圧巻で美しいです。
 
 
金魚はオシャレな金魚鉢に入っていなくても、光り輝くライトを当ててもらわなくても、
名前負けしない存在感と美しさをもっている。
この絵本を読み進めるうちにふとそんなことを感じ、なぜか嬉しくなりました。
 
 
 
 
最後に。
ジェジェが過ごした不思議で密な時間のことをおじいさんに話すのだろうか。
なんて、ちょっぴり気になります。
 
 
 
(文:國)
 

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