おしりの穴に金色の凄く太いカメラを入れられた。
担当医のおじさんはしつこい程「初めて?」と笑いながら聞いてくるから、
「初めてです。はい。」と苦痛に歪めた顔で答え続けた。
助手のおばちゃんはカメラが捉えた映像を映し出すモニターを中学生みたいな瞳でみている。
「あら、虫がいてる! 葉物野菜についている虫がいてるわ!」
焦んな。焦んな。
こっちがこわくなるから。
「ほんまやな。 よしっ! 終わり!」
何かが終わった。
全てが終わった。
「んじゃ、また明日きてくれる? 食生活の事とかアドバイスするわな。」
…虫わい
この飼い慣らしてもうた虫わい…
瞳をキラキラさせたままの助手のおばちゃんが近づいてきて、僕の横で書類を書き始めた。
「今日はね、お薬はだしません。 それからね、今日はね、あたし気分がええんよ。
だからね、たまーにしかせーへんサービスしてあげるから。」
「値引きサービス! 一万円ポッキリにしとくから、ね。 」
たっっっか!!
の”か”の字で、ぱちくりと目が覚めた。
食生活のアドバイスわぃ…