暮れるとファミレスは存在感を増す
ファミリーレストランという名前に罪はないのだろうか
みいんな笑ってるように見える
実際にはそんなことありえないけど、僕が外から目を向けた数秒の隙間に全席の全員が笑っていたというのもあるかもしれない
窓側の一番隅のテーブル席で食事をするお父さんらしき男性と目があった
その目は鋭く光っていた
何かを庇うための。いや、家族や時間を維持するための威嚇だろうか。
本能からくるものか意思なのか世間体なのか。
それでも僕がファミレスを、ファミレスが僕を捉えなくなるまでファミレス全体が笑っていた
その窓に映る自分の口角もあがっていた