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豆電球

オレンジに灯る豆電球をじっと見ている。
 
ゆらゆら燃えている小さな炎にも見えてきた。
 
 
 
携帯から短いバイブの音が聞こえた。
 
 
多分、あいつ。
 
携帯に手を伸ばさない。
 
 
 
 
お金なんて幸せのうちに入らないよ。
って普通に育った家庭のやつが俺に話した。
 
殺してやろうかと思った。
 
 
お金なんて幸せのうちに入らないよ。
って橋の下で暮らしているおっちゃんがテレビでインタビューに答えていた。
 
それもなんか違う。きっと必要だ。
 
 
多分どんな答えが返ってきても
しっくりこない。 
 
 
 
この前立ち寄ったお店。
深夜の牛丼屋に40歳くらいのおばちゃんの店員さん。
 
勝手に色々想像してしまった。
 
 
 
自分はほかの人から見たらどう映ってるんだろう。
 
可愛そうなやつにだけは見られたくない。
 
 
 
カーテンを開けて遠くに見えるビル。
まだ誰かが頑張っている白い光を
オレンジの灯りの中から見ている。
 
 
 
 
 
最後まで読んでくれてありがとう。
 
 
 
 



 
 
 

「5秒先」

 

 

「どーなっつどーなった?」

 

 
 
 
 
 
 



 
 

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