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Story

シーソー

 
 
 
ぎっこんばったん
ぎっこんばったん
 
野良猫は今日も試みます
 
人間たちが寝た後の
 
真っ暗闇に挑みます
 
ぎっこんばったん
ぎっこんばったん
 
知りたいことはただ一つ
 
愛する子供をさらった雨
 
それがどこからくるのかを
 
ぎっこんばったん
ぎっこんばったん
 
もっと、ずぅっと簡単だと
 
人間をみておもってた
 
これで星までとべるわ、と
 
ぎっこんばったん
ぎっこんばったん
 
だけどひとりじゃ無理みたい
 
うんともすんともいわぬまま
 
ゆっくり地面に下りるだけ
 
ぎっこんばったん
ぎっこんばったん
 
サバやサンマはいらないわ
 
首輪なんかは欲しくもない
 
ただ、あのぬくもりが恋しいの。
 
ぎっこんばったん
ぎっこんばったん
 
ワタシはきっとあすもくる
 
なにもできずに朝がきて
 
それでもきっとここへくる
 
ぎっこんばったん
ぎっこんばったん
 
昨日は幾度もとびはねた
 
水が飲みたくなりました
 
今こそふれよ、ふれよ雨
 
ぎっこんばったん
ぎっこんばったん
 
明日は岩をもってこよう
 
とにかく重くて頑丈な
 
羽も言葉もないけれど
 
ワタシにだって知恵がある
 
ぎっこんばったん
ぎっこんばったん
 
大きな岩を放り投げ
 
ワタシが星までとべたなら
 
どこかにあのこがいるかしら
 
ぎっこんばったん
ぎっこんばったん
 
窓から人間、ワタシをみてる
 
ワタシはぜんぜん平気なの。
 
愚かな人間いつだって
 
たやすいものしか信じない
 
ぎっこんばったん
ぎっこんばったん
 
ぎっこんばったん
ぎっこんばったん
 
 
 

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